Bognore Regis 音楽クラブ演奏会
ここにミュージック クラブがある。このクラブを始めて主催者のデビューズ氏によると33年目になるとか。メンバーは170人。音楽好きが集まって始めたこのクラブには、いろいろな演奏家が過去に演奏している。
昨年、60歳というあまりの若さでこの世を去ったピアニスト、クリフォード・ベンソンもその一人である。フルート奏者、ウィリアム・ベネットとともにこのクラブを何度も訪れたらしい。
また私の恩師、ピアーズ・レーンもその一人。彼がまだ若かった頃、このクラブを訪れてクラブのブリュースナー ピアノを唸らせたとか。
そんな歴史のあるクラブに私たちデュオが訪れるのは2回目。
クラブにある小さなバーで演奏後にちょっと飲むことを考えて、車でなくて、電車でクラブに向かう用意周到な私たちである。
演奏会の後、メンバーの方々とお話をしながらワインの一杯、2杯・・・この時間がたまらない。たまにこのために練習しているのかとおもうくらい。(こら〜〜っと怒りの声がかかりそうだが)
さて、このクラブには、ピアノ連弾を特に愛されている方々がいらしゃる。会長のデビューズ氏もその一人。リハーサル後、一度彼のご自宅に行き、奥様の用意してくれたサンドイッチやキッシュなどを頂きながらお話をする中、私達が持っていない楽譜まで貸してくださった。
特にイギリス人作曲家、Frank Brdigeの作品、「ダンス組曲」はちょっと楽しみだ。
それにしてもデビューズ氏には頭が下がる。ロンドンの病院、そしてキングズ カレッジ大学の大学病院としても有名なGuy's Hospitalでの歯の治療、そして指導も行っている。今年、退職らしいがその後もレクチャーには、ちょくちょく顔を出すらしい。
仕事の合間に月に2回ものコンサート、メンバーが自由に弾けるパーティーなどの開催などなどなんともエネルギッシュなおじちゃんなのである。
こういう人がいらっしゃるから私たちが生きていけるといっても過言ではない。
写真は、クラブのピアノ。ブリッジ クラブと共有している場所は、町の役場のホール。カーペットはちょっと古臭いんだー、なんて仰るメンバーもいたけれど、まあ仕方ないよね。見えるかな、上にある小さなバルコニー。
シンガーが一人乗れるくらいの小さなものだけれど、町の役場での大事な催しなどはここで行われるらしいから、このバルコニーに町長さんは乗るんだろうか??建物は、ジョージアンである。
【“Bognore Regis 音楽クラブ演奏会”の続きを読む】
ピアノ連弾、事始め?
デュオパートナーのイギリス人ピアニスト、ジョセフこと、ジョーとピアノデュオをはじめてもうかれこれ8年近くになる。
きっかけ
異常なほどに下手だったから。。
そうなんです。本当に一緒に和音さえ同時に弾けなかった・・・告白
いやあ、個性の違いというか、文化の違いというか、男と女の違いというか、お国の違いというか、とにかくいろんな意味で違う私たち。
男と女の違いが一番大きいと私は密に睨んでいるのでありますが・・・
うそうそ、そんなの言い訳だ!戯言である、とおっしゃる方、ぜひ連弾してみましょう!
それはさておき、私たち二人、どうしよーもなく、下手であるという事実が判明したある曲。
それは連弾という言葉を耳に、いえいえ、手にしたことがある人ならば、絶対に知っている、(知っていないあなたは、もぐりもの??)あの名曲、シューベルトの幻想曲 ヘ短調 D.940という曲でした。
哀愁のこもる世にも素晴らしいメロディーが何度現れても、強く聴いているものの心を捕えて放すことのないこの名曲中の名曲。
連弾初心者として、はじめて挑戦した8年前の私たち、ピアニスト2人。
当時、ソロのコンサートをシェアすることが多かったんです。戦場、でなかった、船上の上のピアニストとしてクルーズの上でコンサートをはじめ、プライベートで御呼ばれするコンサートなど一緒にシェアするコンサートが多かったんです。
2人のピアニストがコンサートをするため、最後の締めは、仲好く連弾で行こうじゃないかってことでこの名曲中の名曲を演奏することに決めた私たち。

お互いのパートはもちろん練習してあり、いざリハーサル。
30分のリハーサルが1時間、2時間になり、2日になり・・・・
難しい!!!ハンパじゃやなく難しい!
なんということ、難しすぎる。
大体二人でピアノを一台シェアするなんて所詮無理なんだよーっと匙を投げだす寸前・・・・

特に途中Largoのセクションで現れる複付点のついた恐るべし和音のリズム
この、複付点のタイミング。
しかもテンポが遅くなればなるほど二人同時に和音を弾くことは難しくなるのだ。
相手を予感してえいや!と弾けばバーバババーーバッバッバ・・・
ととんでもないことになってしまう。
二人で呼吸を揃えて、一斉の、!
なんてことをしていれば、二人でお互いの気配を探り合って、結果、フレーズ感をおもいっきり失う演奏になる。
では、どうしよう・・・
途方にくれた私たちは、解決策を探した結果、テンポをあげることに。
悲しい。これはいたって悲しい選択である。だって、弾きたいテンポではないもの。技術的な理由が故にテンポを変えるとは、なんとしても避けたいことではあるが、ここは本番を控えている二人のピアニスト。仕方ない。。。意志に反した、演奏を行った。。

情けない。というより、恥ずかしかった。演奏家として失格に近いとおもうくらい落ち込んだ8年前の私たち。演奏終了後、私たちが決めたこと、それは、練習である。
あれから、この曲を何度となく引き込み、ようやく、ようやく納得のいく演奏ができるようになったと思える最近。まだまだ、もっともっと弾きこみたい、私の息が止まる直前までこの曲を弾いていたくなる、そんな深い深い曲なんです。
この曲を聴いた人は、涙ぐむかもしれない。人生の喜び、悲しみ、憂い、怒り、そんな人間の感情をなんともシューベルトは的確に描写しているとしかいえない。
私たちデュオにとって、かけがえのないこの一曲。
この私の衝撃的?な告白を見てこの作品を聴きたくなった方。
同じようにこの曲が難しいとおもっているあなた。
この曲を愛してしまったあなた。
この曲がどんな曲か知りたくなってしまったあなた。
私たちがどれだけ?納得できるまで成長したのか興味を持たれたあなた。聴いてみてください。私たちPiano 4 Handの幻想曲。


4月1日 (火) 東京オペラシティリサイタルホール 開演19時
ネット予約
イープラス電話予約:東京オペラシティチケットセンター 03−5353−9999
チケットぴあ 0570−02−9999
文化会館チケットサービス 03−5815−5452




